フル電動自転車買った

nogajun
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以前から欲しい思っていましたが、とうとうフル電動自転車を買いました。

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Flyfish A7という20インチ、500W(0.5kW)のフル電動自転車で最高時速40kmまで出ます。区分としては原付(原動機付自転車)で運転免許が必要です

早い話、電動モペッドリトルホンダみたいなヤツです。 10年乗ったYB-1を手放したのが10年前なので、それ以来ぶりのバイクですね。

3月末に買って3週間ほど乗っていますが、乗っていると「これ、免許いるん?」など、よく話しかけられるので、公道で走れるフル電動自転車が欲しい人のために感想や注意点などをまとめます。長文です。

フル電動自転車について

今(2024年)、フル電動自転車を買うのは人柱

最初に書いておきますが、今(2024年)、フル電動自転車を買うのは人柱です

乗ってて思うことは、商品としては、まだ、こなれてなくて過渡期の商品ということです。ガソリン車と同じようには利用できないし、直してくれるところもほとんどありません。トラブルが起こって自転車屋に持っていってもおそらく断られるでしょう。

そういう物を買うのはリスクがあります。通販で買っても自分で調整する必要があります。調整したりトラブルが解決できない人は、フル電動自転車を買わないほうがよいでしょう。

逆にいじることが好きな人は、やることが多いので楽しいと思います。AliExpressにはフル電動自転車のパーツが売ってるので修理する場合も大丈夫だと思います。

とはいえ基本構造が車輪組み込みモーターとバッテリーだけで、総取り替えが基本になるとは思いますが、無いよりましということで…。

時速20km以上出せるフル電動自転車は免許が必要

電動キックボードなど向けに「特定小型原動機付自転車」という車両区分ができたので、それと同じイメージで無免許で乗れると思っている人がいます。

時速20km以上出せるフル電動自転車は、普通に原付扱いなので免許が必要です。

仮に時速20km以下までしか出せない仕組みだったら特定小型になりますが、それでも保安部品やナンバープレート、自賠責加入は必要ですし、通販で買って何もなしでは乗れないので、そういうものを見かけたら、ほぼ違法モペッドと思ってもいいと思います。

自分の体感では、時速20kmでもかなり怖いので、特定小型の無免許、(努力義務とはいえ)ノーヘルOKという基準は、どうなのかなと思います。

原付のフル電動自転車は600W以下、保安部品付きを選ぶ

フル電動自転車は、おそらく通販で買うことになると思いますが、買う場合に気をつけてほしいことは、原付として乗る場合、出力が600W(0.6kW)以下で保安部品が付属している物を選んでください。

出力が600Wを超えると「原付2種」になります。原付2種は小型バイク免許ですが、通販ではしれっと750Wのものなど売ってるので、買う場合は気をつけてください。

保安部品は、ライト(前後)、警笛、バックミラー、ウィンカー、ナンバープレート取り付けステーあたりになりますが、これらが付属しているフル電動自転車を選びましょう。

これらの無いものが安く売ってますが、公道を走るにはこれらが必要になって後から購入すると高くつきます。また、うまく付かない場合もあります。 なので、最初から保安部品が装備されているものを買いましょう。

届いて最初にすることはナンバープレート取得と自賠責に加入

そうなんです。届いてもすぐに乗れません。ナンバープレートを取得して自賠責保険に加入しましょう。自賠責にはナンバープレートの情報が必要です。なので、ナンバー取得→自賠責加入の順にします。

ナンバープレート

箱を開けたら販売証明書を取り出して、本体の車体番号を記入しましょう。そして、ナンバープレート取得のための申請書を書きましょう。

ナンバープレート取得のための申請書は、市区町村のWebサイトにPDFで公開されています。姫路市では次のページにあります。

ここからPDFをダウンロードして印刷します。それに住所氏名などと車体情報を記入して販売証明書と一緒に市役所に提出します。取得費用は無料です。部署の混雑具合にもよりますが1時間ぐらいでナンバープレートを発行してもらえます。

自賠責保険

そしてもう1つ。自賠責保険の加入です。自賠責保険はコンビニで加入できます。 コンビニで自賠責保険に加入する場合はWebで事前登録してから行くのがおすすめです。

各社サイトを用意しているので、そこで必要な情報を登録して、店頭で支払いとステッカーを受け取る形になります。費用は2年契約で8560円です。

ヘルメットなど

当たり前ですが原付なのでヘルメットなども必要です。盗難防止の鍵などもついていないので手続きが済んだら買いに行きましょう。


フル電動自転車に乗って思ったこと

ここからは、乗ってからの感想です。

ゆっくり走れない

モーターでは、ゆっくり走れません。アクセルを回すと、いきなり最高速になります。 自転車のギアのほかにモーターにも「ギア」と書いてあるボタンがあって、最低速度のギア1から最高速度のギア5までありました。

「これ、なんのためにあるのだろう」と思っていましたが、モーターだとすぐに最高速度になるので、その最高速度を制限するためにあります。

ギア1にしているとモーターの最高速度が18kmまで抑えられて、それだけで走るには遅い状態になります。その状態でペダルを漕ぐとモーターでアシストになる。ということに気がついて、やっと意味がわかりました。

遅く移動する場合にはペダルを使うことが分かって、バイクとして使う場合は最初からギア5にしっぱなしでも問題ないことも分かったけれど、ギア5の状態でペダルに負荷をかけるといきなりモーターに切り替わり飛び出してしまうので、まだ慣れないし気が抜けないです。

風と坂に弱い

フル電動自転車の車体は、自転車にモーター組み込み車輪とバッテリーを乗せてるだけです。なのでバイクなどに比べてとても軽いです。

とはいえモーターは、ガソリン車に比べるとやっぱりパワーがなくて普通に走ってても速度は30kmぐらいです。そういう意味では自動的に法定速度が守れるので良いのですが、向かい風と坂では、もう少しパワーがほしいと思います。

特に坂などは、急な坂になると急激に速度が落ちて、人間「が」ペダルを漕いでアシストする状態になります。 それだけならいいのですが、下りになると急にスピードが上がります。坂だからといって漕いでいると下りになった瞬間に急にスピードが上がってビビります。

静かなので気づかれない

フル電動自転車は静かです。それが良いこともあれば悪いこともあります。これはプリウスでも言われてたことですが、交差点などで車が入ってきても気づいてもらえません。

気づいてもらえず、車が突っ込んできて肝を冷やすということが何回かありました。

いくら向こうが悪くても死んでは元も子もないので、交差点や車が出てきそうなところでは慎重になるようになりました。みなさまもお気をつけください。

バッテリーが切れると地獄

バッテリーは48V、15Aです。公称40kmの距離を走れることになっていますが、自宅から大学まで15kmあって往復すると30kmです。通勤に使うと頼りないというか、足りない感じだったので職場用にも充電器を買って授業中に充電するようにしています。これで、安心して乗れるかなという感じです。

バッテリーについては、止まっているときにはバッテリーメーターが、正しく読み取れない問題があって(走り出すと読み取りが安定するのか体感に近いものを表示する)、乗り始めて2日目に大丈夫と思って乗って外に出るとみるみる減って実際は半分程度しかなかったということがありました。

気づいたときに引き返せればよかったのですが、人が待っていたので引き返せず、結局、バッテリーが切れてしまって泣きながらペダルを漕いで帰ったことがありました。

余談: AliExpressでバッテリーが売っています。これ、買えるの? いや、そもそも輸入できるの? わからないけど、とりあえずリンクだけ貼っておきます。

日本の道路、ボコボコすぎ

これはフル電動自転車の問題じゃなくて、日本や地方行政への文句です。

道路に穴が多すぎ。日本の道路ってこんなに穴が多かったか? スピード30kmぐらいだけど軽い車体だから、穴があるとめちゃくちゃバウンドして死にそうになるんだけど。

日本は金がなさすぎて道路も直せなくなったのか? 裏金は溜めまくるけどインフラに回す金は無いっていいたいのか? 本当に道が酷すぎて嫌になる。

充電で使えるのは楽

これは楽な話。やっぱり充電で使えるのは楽。

家に帰ってきて充電器に差してればいいし、ガソリンスタンドに行かなくてもいいのは本当に楽。自分が求めてたのは、これですよ。

まとめ

目についた部分をまとめましたが、買ってめちゃくちゃ満足してます。

ただ、ガソリン車のノリで買うと運転感覚がまったくイメージが違うことと、まだサポート体制が整っていなくて気軽に買うには高いので、まだ勧めにくいけどサポートが整えば普通に勧めたいです。

それと違法モペッドについてだけど違法状態を知りつつ「敷地内専用」とうそぶいて売る業者から買わないでください。そして、それを知りつつ購入して乗り回さないでください。法律をクリアして適法状態で乗ることは可能なので、ちゃんと乗りたい人は上に書いたことを参考にして、ちゃんとした業者から買ってナンバープレートを取得して乗ってください。。