
日本でLibreOfficeの知名度は未だ低いけどApache OpenOfficeもWPS Officeも昔の名前に負けている話

_The Document Foundation blogにGoogle Trendsを使った簡易的なマーケティングの記事が出ていました。
- Sunday Marketing #3 - The Document Foundation Blog: https://blog.documentfoundation.org/blog/2018/01/22/sunday-marketing-3/
LibreOfficeの検索キーワードは一部地域ではよく使われているけれど、やっぱりOpenOfficeとWPS Officeのほうが強いよねという記事でした。
それを受けてLibreOffice UsersのFacebook Groupで「アジアはWPS Officeが強いのでTDFはベンダーにLibreOfficeをバンドルするように強く働きかけるべきじゃないか?」という投稿がありました。
となると日本の状況を見てみたいと思ったので、日本に絞ってGoogle Trendsで調べました。
TDF blogの調査した状況は日本でどうなのか
まずは、TDF blogと同じ検索キーワードで日本国内を調べます。
libreofficeの検索キーワードはよく使われているようですね。これだけ見ると知名度はあるように見えます。
日本のオフィススイートの知名度でいうとOnlyOfficeやFreeOfficeよりも、EI OfficeことYozo Officeやソースネクストが販売しているThinkfree Office Neoのほうが、まだ知名度はありそうな気がします。
では、日本では知られていないと思われるOnlyOfficeとFreeOfficeを外して、オフィススイートではないけれど日本ローカルで有名なワープロ「一太郎」を加えてみます。
あ…。やっぱり一太郎がぶっちぎりですね。これは仕方がないような気がします。
トピックでLibreOfficeを調べる
Google Trendsには検索キーワードを含めた関連する事柄で比較できるトピックがあるので、このトピックを使って検索キーワードから範囲を広げて調べてみます。
トピックへの変更方法は、検索ワードをクリックするとトピックが出てくるので切り替えるだけです。
おや?グラフが劇的に変わりました。一太郎が多いことは変わりませんが、Kingsoft Office(WPS Office)が2番に来てます。3番がOpenOffice.org(OpenOffice)でLibreOfficeは最後に…。
OpenOffice系とWPS Office系それぞれの名称での検索キーワードを調べる
Apache OpenOfficeは元々OpenOffice.orgでした。WPS Officeは日本ではKingsoft Officeという名称で販売されていました。昔の名前はどれだけ使われているのでしょうか。これも調べてみましょう。
「openoffice.org, apache openoffice, openoffice」の検索キーワードで比較してみるとOpenOffice.orgもApache OpenOfficeではほとんど検索せず、openofficeがぶっちぎりという結果になりました。
続いて「wps office, kingsoft office, キングソフトオフィス」の検索キーワードで比較すると、WPS Officeは中古PCや低価格PCにバンドル攻勢をしてるのとAndroidがあるのでそこそこ検索されていますが、やはりKingsoft Officeの名前も根強く使われています。
まとめ
検索キーワードだけを見るとLibreOfficeは多いのですが、Apache OpenOfficeやWPS Officeは以前のブランド名が強く検索キーワードとしては分散しているようです。
それをふまえた上で見る限りはLibreOfficeは知名度の点ではまだ分が悪い感じで、日本ではあと少し頑張りが必要なのかなと思いました。