グレン・キャンベルのドキュメンタリー「アルツハイマーと僕/グレン・キャンベル音楽の奇跡」とケン・ローチ監督の「家族を想う時」の2本の映画をハシゴしてきた

nogajun
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塚口サンサン劇場の上映スケジュールを見てたら、「アルツハイマーと僕/グレン・キャンベル音楽の奇跡」を上映してたけれど今日で上映が終わることがわかったので観に行ってきた。

グレン・キャンベルがアルツハイマー病になった事を公表して最後のツアーとして行ったドキュメンタリー映画だけれど感想を一言でいうと切ない。映画の最初、ステージに上がるときちんと動けるし問題なくて医者も音楽が良い影響を与えていると言うので、そのまま続けられるかと思ったらアルツハイマーは進行していてツアー先のホテルでの徘徊や最後、ステージが続けられなくなって終わるというのは、なんともやりきれない感じ。

でも、彼は、その姿を見せることが病気について理解を広めることと望んでたとはいえ、やはり、映像で見るとショックは受けるし切ない。

で、この映画、確かNetflixにあったなと思って検索したけど配信終了してた。映画館で公開はNetflix独占がおわったからだったのかな。

続いて、ケン・ローチ監督の「家族を想う時」が三宮のシネ・リーブル神戸でやってるのを見つけて時間もいい感じだったので続けて観てきた。

こちらも切ない。ケン・ローチは引退撤回後「わたしは、ダニエル・ブレイク」を作って普通の人が普通に暮らせない怒りを表現してたけど、「家族を想う時」も普通の人が普通に暮らせない様子を映すことによって理不尽な社会への怒りを感じさせる良い映画でした。

普通に暮らそうと頑張った結果、どんどん悪くなっていくって様子は観ていて辛くてしんどいし、原題の「Sorry, We Missed You」は主人公が転職した宅配会社で使っている不在票に書かれている言葉(あなたにお会いできませんでした=ご不在でした)だけど、これが家族にとってのキーワードにもなるところは観ていて本当に辛かった。

直接の言及はなかったけれど、ここで描かれている無理強いを強いる社会を作り出したのがGAFAを始めとするIT企業であることや、ネットによくいる同じ穴の狢のくせに自己責任論を振りかざすヤツがいたりして、こういう業界の端っこにいる人としても身につまされる辛い映画でした。