無印良品のシティガイド(PDF)にOpenStreetMapが使われている

nogajun
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Web版はGoogle MapだけどPDF版にはOpenStreetMapが使われてます。 Copyright表示が抜けてるけど連絡された方がいるので、そのうち直るでしょう。ということで素晴らしい。

_ Debian Tシャツの作り方

2007年からDebian Tシャツを作ってますが、作り方について書いたことがなかったのでメモってみた。

Tシャツ印刷の種類について

Tシャツの印刷は大きく分けて「シルクスクリーン印刷」と「プリント印刷」があります。

シルクスクリーン印刷
  • メッシュの布に製版して作る版を使って印刷
  • 1版で表現できるのは1色2階調。
    • 多色刷りの場合は、それぞれの色の版が必要。
    • 中間色はハーフトーン(新聞写真のように網点の密度で色の濃さを表現する方法)処理をして擬似的に表現。
  • 版があればいくらでも作れるので大量印刷に向いている
プリント印刷
  • プリンターで印刷
  • フルカラーでプリントできる。
    • 版を用意する必要がない。
    • 色数や中間色の制限はない。
  • 手軽に作成できる反面1回あたりのコストが高いので少量印刷に向いている

プリント印刷はフルカラーで版を用意する必要がありませんが、印刷単価が高いので大量印刷には向いてません。オンデマンドでTシャツ制作するサービスの印刷は、このタイプです。

シルクスクリーン印刷は、印刷用の版下を作成する必要があるので少量の印刷では割高になりますが、ハンコを押すようなイメージで印刷ができるので刷る数が多くなれば割安になります。

Debian Tシャツは50〜70着程度作るので、シルクスクリーン印刷を使っています。

Tシャツのボディについて

Tシャツの種類も、生地は綿100%からポリエステル、厚さも薄手から厚手までありますが、個人的には綿100%の厚手の生地が好きなので、これを使っています。


シルクスクリーン印刷用の原稿作成

原稿は、すべてDebian上のInkscapeとGIMPを使って作成しています。

シルクスクリーン印刷で、表現できるのは2階調だけです。 原稿を作成するときは、色数の制限だけでなく中間色(グレー)が利用できない事を意識しながら作る必要があります。

例えばカラーの素材を使うのであれば、モノクロにするのか分版してカラーにするのか。分版すると作成する版下の数だけ版下代が追加されます。 また、モノクロにするのであればグレーの階調部分をどうするのか。ハーフトーン処理をすると見え方も変わるので、最終的にどう見えるのかを考えながら原稿にする必要があります。

ハーフトーン処理をする場合は、原稿作成前に印刷業者に、こちらがハーフトーン処理をするのか、それとも業者でハーフトーン処理をするのでグレースケールのままでよいのか確認しておきましょう。

GIMPを使ったハーフトーン処理

自分でハーフトーン処理をする場合、ハーフトーン処理はInkscapeではできないので、GIMPを使ってハーフトーン処理をします。

  1. GIMPからInkscape SVGを開く。この時、解像度は指定された解像度にする。
  2. メニュー[画像]-[モード]から「グレースケール」を選択して、グレースケールにする。
  3. グレースケール化して暗い場合は、メニュー[色]-[トーンカーブ]などを使って明るくしておく。
  4. メニュー[フィルタ]-[変形]から「新聞印刷」を選択する。

解像度は

  • 入力(ピクセル/インチ): 600から800
  • 出力(線数/インチ): 40線まで
  • セルサイズ: 変更しない

スクリーンの角度は

  • 角度: 90度や45度のようなキリがいい数字ではなく52度など中途半端な角度にする

新聞印刷ダイアログ

最終的なファイル形式とInkscape/GIMPのやりとり

原稿の制作にはInkscapeを使っていますが、ハーフトーン処理をする場合や受付ファイル形式がai/psd形式でないと受け付けてくれないなどの問題もあり、最終的なファイル形式としてはGIMPからpsdとして出してます。 (自分の場合。業者によって、まちまちなので要確認)

その時のやりとりですが、GIMPはInkscape SVGが読めるので、そのまま読み込みます。 Inkscapeのレイヤーを保持したままGIMPに読み込む場合は、Inkscapeから[ファイル]-[コピーを保存]で「GIMP XCF レイヤーを保持」でxcf形式でコピーを保存します。 一部だけ切り取ってGIMPで処理といった場合は、Inkscapeの[ファイル]-[PNG画像にエクスポート]を使って必要な部分をエクスポートします。


あとは原稿を送るだけ

これだけでOK。 と言いたいのですが、濃いTシャツボディカラーに白インクだと透けたりするので、原稿についてアレコレやりとりをして最終的に合意できたらゴーサインを出して作成してもらいます。