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Days of Speed

過ぎゆく日々を書こう。忘れっぽい未来の自分のために


2015-12-04

_ LibreOffice Impressで映画Trainspottingのオープニングみたいな画面効果を作る

これは「LibreOffice Advent Calendar 2015」の12/4の記事です。

LibreOffice Impressの「画面切り替え」と「アニメーション」機能は発表で使うには難しい機能ですが、映像制作ツールとして使ってみるとどうだろうと思い試してみました。

再現する画面効果はこれ

映画の画面効果を題材にしようかとYouTubeを検索したところ、映画「Trainspotting」の映像がありました。

モノクロとオレンジのビジュアルイメージがかっこいいですね。 この映像をモチーフにImpressの画面切り替えとアニメーション効果を作ります。

モチーフにした映像はTrainspotting公式映像ではありません

作り方の説明をする前に、まずはお詫びとお知らせ。 タイトルに「Trainspotting」と入れましたが、上で紹介した映像はTrainspotting公式の映像ではありません。

記事を書くにあたり、この場面が映画のどの部分で使われているかと調べたところ本編にはありませんでした。

オープニングの映像ではありますが、オリジナルはカラーでセリフの字幕は入らず人物紹介の止めの場面も違います。 予告編も調べましたが、こちらもありませんでした。

疑問を持ってさらに調べると、なんと、アップロードした人がTrainspottingのオープニングにAfter Effectsを使って編集した二次創作だったようです。

ということで、今回モチーフにする映像は、Trainspottingの映像を使った二次創作映像をさらにモチーフにしてImpressで再現する、ということになります。

使用した画像と色、フォント

フォントは、オリジナルはHelveticaのようですが比較的形が似ているGNU FreeFontのFreeSansを使いました。 ライセンスはGPLv3とフォント例外なので埋め込んでも安心ですね。

色は、オレンジ色の部分が何色かと検索すると、それぞれ微妙に異なっているので、とりあえず「橙色」(カラーピッカーで言うと上から2段目左から2つ目)を使いました。

画像は、FlickrからSuedeheadさんのBlytheの画像を使用しました。Enriquetaちゃんだそうです。 写真のライセンスはCC BY-SA 2.0です。

動画とサンプルファイル

作成の前にどういう風なアニメーションになるか、YouTubeにアップロードした動画をご覧ください。

そして制作過程をビデオに収録したので、こちらもご覧ください。

サンプルファイルはこちらになります。

画像を配置する

それでは作りましょう。Impressを開いて、レイアウトを白紙のスライドを2枚作成します。

そして、1枚目にCaminito Street、2枚目にCaminitoの画像をスライドいっぱいに拡大、トリミングして貼り付け。サイドバー「プロパティ」のグラフィックから「グレースケール」にしておきます。

スライドインする字幕を作る

1枚目のスライドに「Choose life, Choose a job」という台詞でスライドインする字幕を作ります。

図形から幅8cm x 高さ1.5cmの四角形を書き、メニュ−[編集]-[複製]を選び、以下の設定で四角形を3つ作成します。(四角形は合計で4つになります。)そして、作成した四角形のなかにセリフを入力します。

  • コピーの数: 3
  • 移動
    • X軸: 0cm
    • Y軸: 2.5cm
  • 拡大
    • 幅: 5cm

スライドインする字幕の見た目を揃えるため、図形のスタイルを作ります。 サイドバーの「スタイルと書式設定」を開き、図のスタイルを選びます。新規で「セリフ」スタイルを作ります。スタイルの設定は以下のようになります。

  • 線: スタイルなし
  • 領域: 橙色
  • フォント: FreeSans 太字 30pt / M+1p Bold 太字 30pt
  • 配置: 右/下

4つの四角形を選択し、スタイルを適用。位置を合わせて字幕ができました。

アニメーションをつける

スライドインをするためのアニメーションをつけます。 字幕をすべて選択し、サイドバー「アニメーション」からアニメーションを追加します。

アニメーションの種類は「開始」の「スライドイン」を選び、「開始」タイミングを「直前の動作の後」にします。

ここでShift+F5キーを押して、設定したアニメーションを見てみましょう。 アニメーションがいきなり始まるとともに、字幕が下からせり上がってきます。ということで方向とタイミングを修正します。

アニメーションは一度に細かな修正ができないので、それぞれ設定したアニメーションをクリックして設定します。

まずは出てくる「方向」を「左から」にします。そして、出てくるまでに少し間が欲しいのでオプションボタンから「効果」オプションを開き、タイミングの「遅延」を0.5秒に設定します。

もう一度、アニメーションを見ると一呼吸を置いてから字幕がスライドしてきました。

人物紹介のエフェクトを作る

人物紹介は、人物が切り抜かれ背景がオレンジと黒のツートンカラーに変わる派手な画面効果ですが、アニメーションを組み合わせて似たような雰囲気を作ります。

仕組みとしては、白黒写真の上に半透明にしたオレンジ色の図形を重ね合わせる時にアニメーションを加えることにより、切り替わったように見せます。

背景マスク画像の作成と写真を白黒2階調に変換

グレースケールの写真をコピーして同じ位置に貼り付けます。 これで同じ写真が2枚重なった状態になり、下が効果がかかる前。上が効果がかかったときに表示される写真になります。

背景をオレンジ色でマスクする図形を作ります。この図形は四角形を人物の形で切り抜き作成します。

まず図形の「多角形」を使い、人物を囲むようになぞり図形を書きます。この時、キレイになぞるのではなく荒く、少し人物にかかるように書くとかっこ良く見えます。

次にスライド全体を覆う四角形を書き、図形との重なりを手前に人物、後ろに四角形が来るように配置します。そして、マウス右クリックメニューから[シェイプ]→[引く]を選択すると四角形が人型に切り抜かれます。

図形を切り抜いたら、色を「塗りつぶし」の色を橙色、「透過性」を「グラデーションなし」の「10%」、線の形状を「なし」にすると背景がマスクされます。 下地に使う写真は、グレースケールから白黒に変更しておきます。

切り替えアニメーションをつける

上で作成した図形と白黒写真を選択し、アニメーション「対角線の四角」をつけます。この状態でShift+F5キーを押してアニメーションを見てみましょう。

最初、グレースケールの写真が表示されますが、スペースキーを押すと図形と白黒写真に切り替わります。

これだけでも効果的ですが同じ方向で切り替わるので、これを対角線で切り替わるように図形をのアニメーション方向を「右から上へ」に変更します。

もう一度、Shift+F5キーを押して見てみましょう。右上からと左下から重なるようになり、より効果的になりました。

スライドインする名前を作る

切り替えと同時に名前がスライドインしますが、これは字幕と同じ要領で作ります。

高さ1.5cmで適当な幅の四角形を書き、名前「Enriqueta」を入力します。形と位置をを調整したのち、字幕で使ったセリフスタイルを適用します。 色が橙色なので黒に変更すればできあがりです。

画面切り替えとBGM

アニメーションは終わりですが、最後に画面切り替え効果とBGMをつけてみましょう。

画面切り替え効果はスライド2枚目に設定すると1枚目と2枚目の間にかかります。ということで効果は「スライドイン(上へ)」、速度を「速く」に設定しました。

BGMはIggy PopのLust for Lifeを使うわけにはいかないので、ドラムマシンのHydrogenを使って1小節だけですが同じようなリズムを作ってみました。

これをバックに流す方法は、サイドバー「画面切り替え」の「切り替えの変更」にあるサウンドに指定します。そしてループをさせるので「次のサウンドまでループ」にチェックを入れます。

スライドの切り替えは通常、マウスクリックですが自動切り替えをするには「スライドを進める」を「マウスクリックで」から「次の時間後に表示」に切り替え、時間を指定します。今回は「0.30秒」にしました

最後に

LibreOffice Impressのアニメーションと画面切り替え機能は、ほとんど使うことはありませんでしたが、使ってみると面白く、簡易的な映像ツールとしても使えるのでこれからも使ってみたいと思います。

_ LibreOffice Impressのアニメーションネタをもう一つ

記事にはできなかったけど、Keynoteで作ったアニメーションのKEYNOTE MOTION GRAPHIC EXPERIMENTに触発されたものも作ろうとしてました。 Githubにファイルを置いているので興味のある人は見てください。


2015-12-05

_ 「LibreOffice Impressで映画Trainspottingのオープニングみたいな画面効果を作る」裏話

大変でした。LibreOffice Advent Calendar用の記事なのに少しズレてしまったのは残念でしたが公開できてよかった。

最近忙しくてあまり時間はないけれどImpressのアニメーションや画面切り替えは少しさわってて、「小ネタにするとどうだろう」と思って軽い気持ちで登録しましたところ文字に起こすと分量があるし大変。 しかも、分かりづらいのでスクリーンショットを貼って補足しようと考えたときに「動きがあるので動画のほうがわかりやすいんじゃない?」と思ったことが運のつき。実行すると泥沼でした。

動画は、kazamでキャプチャした9分ほどの動画をOpenShot Video Editorを使って倍速にして約4分に納めています。 編集はしたくなかったので一発撮りでチャチャっと撮ればいいかと思い実行すると、考えているときは手が止まっているので映像として見るとツライ。そこで編集すればいいものを「もう一度撮り直そう」と考えてしまいズルズル時間がなくなって公開は5日を回ってしまいました。 ホント、ダメパターンの見本ですね。

そんな感じでバタバタで作りましたが、できた動画は個人的には結構気に入ってて今度から動画も作ってみようかなーと思ったり。それがいつ実行されるかわかりませんが、とりあえずは「公開できてよかった」ということでした。


2015-12-10

_ LibreOfficeの文書とPDFに電子署名するよ

この記事は「LibreOffice Advent Calendar 2015」の12/10の記事です。

LibreOfficeには、LibreOffice文書や出力するPDFに電子署名(LibreOfficeの訳語では「デジタル署名」)を使って署名をする機能があります。 とはいうものの、電子署名について説明した日本語文書がまったくなく放置していましたがネタとして使えるかと思って引っ張り出してきました。

参考

免責事項

この記事に書いてあることを実行して何らかの被害を被ったとしても野方は一切責任を持ちません。

LibreOfficeの電子署名ってなんなの

まず電子署名をざっくり言うと、電子文書の正当性を示すためにおこなうための電子的な署名で、文書を入手した人は署名を検証することで、それが正しいものであるか確認できるようになります。

LibreOfficeでは、認証局により発行された証明書を使った署名と時刻を付与するタイムスタンプの署名が使えます。 二つを利用することで本人証明、非改ざん証明と存在証明ができて文書の信用が保たれるということですね。

どうやって使うの

電子署名をするには、認証局が発行するクライアント証明書が必要になりますが、無償で利用できるものでは、CAcertが使えます。 実際に利用するための手順をYouTubeで公開している方がいます。

英語が分からなくても動画の手順をなぞれば使えます。そして、CAcertについて詳しく知りたい人はDebian勉強会の資料をご覧ください。

マイナンバーの個人番号カードで署名はできるのかい?

文書の電子署名で一番利用したいのは、住基カードやマイナンバーの個人番号カードを利用した署名だと思います。

これは、おそらく使えるはずではあるけれど、自分の住基カードはパスワード間違いでロックされてしまい、解除は市役所まで行かなければならずモタモタしてたらマイナンバーが始まり、個人番号カードの発行は年明けになると思うので試せない…。

なので、思いつく手順を書くとLibreOfficeからカードリーダーは直接利用できないので、WindowsかMacの専用ソフトから自分の証明書を証明書ファイル(.cer)を書き出し、それをPCにインポート。そして署名として利用になると思います。 この辺を参照してください。

タイムスタンプの署名はできるのかい?

タイムスタンプについては、月20件までは無償で利用できるセイコーソリューションズの「かんたんタイムスタンプ」が利用できるはずですが、会員登録でめげてしまったのでパスさせてください。誰か検証してもらえるとうれしいです。

見たところ、オプション(メニュー[ツール]→[オプション])の[LibreOffice]→[セキュリティ]にある「TSA」に時刻認証局のURLを登録すれば使えるような気がします。

TSA

自己署名証明書を使った署名を試してみた

これだけで終わってもよかったのですが、やはり署名をしてみたいと思い、自己署名証明書を作成して試してみました。 自己署名証明書(オレオレ証明書)なので署名してもなんの効力もありません。

クライアント証明書の作成

こんな感じでクライアント証明書を作ってみました。 Linuxでhttpsのサーバーを構築したことのある人は、おなじみだと思います。鍵長はいじってません。

 $ openssl genrsa -out client.key # 秘密鍵作成
 $ openssl req -new -key client.key -out client.csr # CSR作成
 $ openssl x509 -in client.csr -out client-ca.crt -req -signkey client.key # サーバー証明書作成
 $ openssl pkcs12 -export -inkey client.key -in client-ca.crt -out client.p12 # クライアント証明書作成

最後で作成したclient.p12がクライアント証明書になります。

クライアント証明書のインポートと署名

署名をするためにクライアント証明書をインポートします。

インポート方法はOSによって異なり、Windowsではクライアント証明書ファイルをダブルクリックすると「証明書ウィザード」が起動するので、そのまま進めればインポートできます。 パスワードは設定していなければ空のままで進むはずです。

証明書ウィザード

Linuxでは、Firefox/Iceweaselを利用して登録します。 Firefoxを起動して設定画面(メニュー[設定])を開きます。[詳細]→[証明書]に進み、[証明書を表示]ボタンを押すと「証明書マネージャ」起動するので、[インポート]ボタンを押してクライアント証明書ファイルを指定します。

証明書マネージャ

パスワードは、なければ空のままOKボタンを押します。インポートできれば「証明書と秘密鍵が正常に復元されました。」とダイアログが表示され、証明書が登録されます。

続いてLibreOfficeの「証明書のパス」がFirefoxになっているか確認します。 LibreOfficeを起動してオプション画面(メニュー[ツール]→[オプション])を開きます。 [LibreOffice]→[セキュリティ]に進み、[証明書へのパス]ボタンを押し、パスがFirefoxになっていればOKです。なっていなければ変更してください。

証明書のパス

電子署名をする

証明書が用意できれば署名は簡単です。

LibreOffice文書に署名をするには、一度、ファイルを保存して、メニュー[ファイル]→[デジタル署名]を開きます。 [ドキュメントに署名]ボタンを押すと「証明書の選択」ダイアログが開くので、署名に使う証明書を選択。 [証明書を表示]ボタンから証明書を確認をします。

電子署名

証明書を表示してみたけど、これは「非公開鍵」ではなくて「秘密鍵」じゃないだろうか。 翻訳の修正をしてもらおう。

秘密鍵じゃなくて?

それはさておき、問題がなければOKボタンを押すと署名できます。

続いてPDFの署名ですが、PDFに署名をするにはメニュー[ファイル]→[PDFとしてエクスポート]を開きます。 「PDFオプション」ダイアログの「デジタル署名」タブに移動し、[選択]ボタンから文書の署名と同様に証明書を指定します。あとは必要な情報や時刻認証局を利用する場合は指定などを設定し、エクスポートすれば署名付きPDFが出力されます。

PDFのエクスポート

Acrobat Readerで見てみる

Acrobat Readerで署名を見てみましょう。

Acrobat

ちゃんと署名がされているようですね。

証明書の削除

以上で署名のテストは終わりましたが、確認ができれば今回作成した証明書は不要なので削除しておきましょう。

Windowsでは、Internet Explorerを起動してインターネットオプションを開きます。 [コンテンツ]タブにある[証明書]ボタンを押すと証明書の管理画面が開くので、登録した証明書を削除します。

証明書を削除

Linuxは、Firefoxから証明書の登録同様、設定画面の[証明書]にある「証明書マネージャ」を開き、登録した証明書を削除します。

最後に

LibreOfficeの電子署名は、出力するPDFまで電子署名ができて、しかもLinuxでも問題なく利用できます。 ぜひ活用してみてください。

明日の「LibreOffice Advent Calendar 2015」は、あわしろいくやさんによる「PandocでMarkdownをODTに変換する」です。 去年のAdvent Calendarで「PandocとLibreOffice WriterでiDエディタのマニュアルを製本する」という記事を書きましたが、いくやさんからどんなネタが飛び出すのか楽しみです!

よろしくお願いします!


2015-12-11

_ あなたの知らない最近のLinuxデスクトップ環境4選

この記事はLinux Desktop Advent Calendar 2015の11日めの記事です。

Linux Desktop Advent Calendar 2015を見ていて、最近作られたLinuxデスクトップ環境が紹介されていないのでサラっとまとめました。 Gif動画は「Linuxデスクトップ環境を Gifに記録する - Qiita」で紹介されていたbyzanz-windowを使ってみました。

Budgie

Budgie Desktop

Budgieは、Solusのために開発されたGtk3を利用した独自デスクトップ環境。シンプルな感じで雰囲気的にはGtk3のLXDEみたいな感じ。

Manokwari

Manokwari Desktop

Manokwariは、インドネシアのBlank OnというLinuxディストリビューションで使われているGnome 3ベースのデスクトップ環境。 左上のメニューをクリックするとスマホのメニューのように左側からサイドメニューが出てきます。そして上部はタスクバーになっています。

Moksha Desktop

Moksha Desktop

Mokshaは、Enlightenmentの以前のバージョンE17からフォークしたデスクトップ環境。 Bodhi Linuxで利用されていて、Enlightenment独特の雰囲気からWindowsのような雰囲気に変わっています。まだ、E17から完全にフォークにはなっておらず、設定やテーマ以外は同じのようです。

Deepin Desktop Environment(DDE)

Deepin Desktop1

ソースがどこで公開されているか、わからなかったのでArch関係でお茶を濁します。 (2015/12/16追記: githubで公開されていました)

Deepin Desktop Environment(DDE)は、中国のLinuxディストリビューションDeepinのために開発されたGtk3ベースの独自デスクトップ環境。Macっぽい画面ですが、デスクトップモードを切り替えるとWindowsっぽいモードにもなります。 この中では一番洗練されている感じ。

Tags: linux

_ 30秒未満のすごく短いループ動画のファイル形式は何が適しているのだろう

紹介のためにbyzanzでGif動画を作って思ったけれど、Gif動画としてはクオリティ高いけれど、動画としてみると色が破綻していることは不満。

こういう動画を作って公開したい場合は、どういう形式を使えばいいのだろう。 HTML 5のvideoタグやAPNGは一長一短があって、最低ラインで見るとどこに合わせたらいいのかわかんない。

Tags: linux movie

2015-12-14

_ LibreOffice Drawだけで写真を切り抜いたりレイヤーマスクっぽい効果をつけたりする

これは「LibreOffice Advent Calendar 2015」の12/14の記事です。

Webデザインセオリー Advent Calendar 2015」にこんな記事がありました。

デザインに写真を利用する時、どういう加工をして魅せるかという記事ですが、これを読んで「LibreOfficeでも写真を切り抜いたり、グラデーションマスクをかけたいときはあるよね」と思ったので、LibreOffice Drawを利用して、LibreOfficeの中だけで完結する写真の切り抜きやグラデーションマスクのような効果を出すTipsを書きます。

使用した画像

使用した画像は、Flickrから以下の画像を利用しました。 ライセンスは、Creative Commons License Attribution 2.0 Generic(CC BY 2.0)です。

ビットマップ画像を好きな形に切り抜く

ビットマップ画像の端を切るには、トリミングを利用します。 トリミングは、画像を選択して、ツールバーのハサミアイコンかマウスを右クリックして出すコンテキストメニューの[画像のトリミング]を選ぶと赤いハンドルが表示されるので、これをドラッグして切り詰めます。

画像の説明

端を切るだけなら、これで終わりですが、問題は画像の角を丸めたり、丸く切り抜くといった加工をして切り抜く場合はどうしたらいいのでしょうか。

画像を切り抜くには、画像の上に切り抜きたい形の図形を重ね、コンテキストメニューの[シェイプ]→[一部を切り取る]を使うと切り抜けます。では、試してみましょう。

画像の説明

画像の上に円形の図形を重ねて切り抜くと…。あれ? 切り抜けるけれど画像の比率がおかしい。

画像の説明

そうなんです。謎ですが、図形とビットマップ画像の大きさが合わない場合に「一部を切り取る」を実行すると、画像の幅と高さを図形に合わせて縮小してから切り抜くという謎の挙動をするようになっています。 Inkscapeをはじめ、ほかのドロー系ツールみたいに素直に図形の形で切り抜いて欲しい…。 (12/15追記: LibreOffice Drawでビットマップ画像を切り抜くと歪むのは仕様だけど、PowerPointも似たような仕様だった)

じゃあ使えないのかというと、ひと手間加えれば同じ比率で切り抜けます。

まず、画像の上に図形を重ねます。そしてここがポイントですが、図形の形に合うように画像をトリミングします。

画像の説明

そして、コンテキストメニューの[シェイプ]→[一部を切り取る]を実行すると、比率を変えずに画像が切り抜けます。

画像の説明

背景が単色の画像を切り抜くには「色の置換」を使う

図形マスクを使った切り抜きではなく、輪郭に沿っての画像切り抜きはLibreOffice単体では難しいですが、背景が単色で残す部分と背景色が被らない場合に限り「色の置換」を使って切り抜くことができます。

切り抜き方は、まずトリミングで不要な部分をカットしておきます。続いてメニュー[ツール]-[色の置換]を選択。色の置換ダイアログが開いたら、スポイトアイコンをクリックして切り抜きたい部分の色を選択します。そしてセットした色の許容値(Torerance)を気持ち大きめに、置き換える色を「塗りつぶしなし」にセットして「置換」ボタンを押すと、指定した色の部分が抜けます。

画像の説明

きれいに切り抜くには、様子を見ながら最適な色の許容値を探す必要がありますが、画像によってはグラフィックツールよりも簡単にキレイに切り抜くことができます。

画像にレイヤーマスクを使ったような効果をかける

グラフィックツールの機能にレイヤーマスクというものがあります。レイヤーマスクにグラデーションかけると画像は徐々に透明になり背景になじませたりできます。 LibreOfficeにはこういった画像編集機能はありませんが、画像に擬似的なレイヤーマスクに見立てた透明な図形を重ね似たような効果は出せます。

レイヤーマスクのグラデーションのような効果を出すは、まず画像に四角形の図形を重ねます。 そして、図形の線の「形状」は「なし」、領域の「塗りつぶし」は「白」、「透過性」を「線形」にします。

画像の上が真っ白になり、下に移るにつれ徐々に下の画像が透けて見えますね。下地が白の場合、徐々に白くなるので下地となじむようにグラデーションがかかります。 グラデーションの方向や変化量を変更するには、メニューバー[書式]-[領域]やコンテキストメニュー[領域]にある、「透過性」タブから変更します。

画像の説明

Lomoっぽい効果を出す

Lomoというトイカメラで写真を撮ると、光量が足りなくて端が暗くなります(ビネット)が、図形を使った擬似レイヤーマスクを使ってLomoで撮った写真のような効果も出せます。

画像に四角形の図形を重ねて、図形の線の「形状」は「なし」、領域の「塗りつぶし」は「黒」、「透過性」を「放射状」にします。すると中心が明るく端にいくにつれ暗くなったと思います。

画像をグレースケールやフィルターのエイジングなどをかけてみると、よりそれらしい感じになると思います。

画像の説明

まとめ

LibreOffice Draw単体でも意外と画像を切り抜いたり、効果をかけたりすることができるので活用してください。


2015-12-15

_ LibreOffice Drawでビットマップ画像を切り抜くと歪むのは仕様だけど、PowerPointも似たような仕様だった

昨日、「LibreOffice Drawだけで写真を切り抜いたりレイヤーマスクっぽい効果をつけたりする」という記事の中で、こう書きました。

謎ですが、図形とビットマップ画像の大きさが合わない場合に「一部を切り取る」を実行すると、画像の幅と高さを図形に合わせて縮小してから切り抜くという謎の挙動をするようになっています。

その件についてLibreOfficeのMLに投げたところ、@naru0gaさんから「bugzillaに『その挙動は仕様』と書かれているよ」という情報をいただきました。

内容としては自分が書いたこととほぼ同じで、ビットマップ画像はテクスチャとして扱っているので、切り抜く図形と画像の大きさが違っている場合、図形の形の大きさに合わせて縮小して切り抜くという挙動になっているそうです。

「仕様ってそりゃないだろ」と思ってバグレポートを書こうと他のソフトの挙動を見比べてみると、グラフィックツールはビットマップ画像を変えずに切り抜きできました。しかし、PowerPointだけはLibreOfficeに近い挙動。 しかも、LibreOfficeではトリミングと切り抜きの2回必要な作業が、PowerPointの図ツール→トリミングにある「縦横比」という機能を使うと1回でできるという…。なんてこったい。

画像の説明

「オフィスソフトはこういう動作するのかー」と改めて思ったとともに、今後、もしかしたら仕様が変わることがあるかもしれないけど、まずは「仕様」ということでした。


2015-12-19

_ 2015年の姫路IT系勉強会が終わりました/まだ続くよ

2015年の姫路IT系勉強会が終わりました。今日、最後に駆け足で発表した2015年の姫路IT系勉強会のまとめスライドです。

7月に「姫路IT系勉強会の運営を辞めます」と書いてたとおり、野方は今日でいったん一区切りですが、姫路IT系勉強会は2016年も続くので皆様よろしくお願いします。


2015-12-20

_ LibreOffice文書の見栄えをスタイルを再利用して素早く整える

LibreOffice Advent Calendar 2015の12/20の記事です。

他のオフィスソフトと違って、LibreOfficeで文書の見栄えを整えるにはスタイルの利用は必須ですが、今回はそんな時に役立つTipsです。

適用しているスタイルに書式を反映させる

設定しておいたスタイルに文書側で変更した書式を反映します。見た目の調整に使えますね。

  1. スタイルを適用した文章の書式を変更する
  2. サイドバー「プロパティ」にあるスタイル名横の「スタイルの更新(Ctrl+Shift+F11)」ボタンを押す

画像の説明

ほかの文書で使ったスタイルを再利用する

文書にスタイルを設定しておくと、ほかの文書からスタイルだけ読み込んで再利用できます。 文章を作れば、あっと言う間に見た目が整えられるので便利ですね。

  1. サイドバー「スタイルと書式」にある「選択スタイルから新規作成」ボタンから「スタイルの読み込み」を選択
  2. 「スタイルの読み込み」ダイアログが開くので、利用するスタイルのカテゴリと「上書き」にチェックを入れる
  3. 「ファイルから」ボタンを押して、利用したいスタイルを含むodtファイルを読み込む

画像の説明


2015-12-22

_ 海外で作成されたLibreOfficeの文書やテンプレートを使うときは日本語の設定をしようね

LibreOffice miniConf Osaka

LibreOffice Advent Calendar 2015の12/22の記事です。

「LibreOfficeはテンプレートが少ない」と思っている人いませんか。 本家で配布しているほかにも探せば意外と見つかります。たとえばここ。

PowerPoint用のテンプレートを配布しているサイトですが、LibreOffice/OpenOffice用にImpressのodpファイルをCC BY-NC-NDで配布しています。

早速、テンプレートをダウンロードをして使い始めたけれど、文字が中国語の漢字になっている…。

そうなんです。LibreOfficeの文書は作成した人の言語環境が設定されるので、西欧言語圏で作成された文書やテンプレートにはアジア圏の言語設定がありません。それをアジア圏の環境で開くと中国語の設定として開かれます。 バンドルされているテンプレートも含めて。(野方の作ったテンプレートには日本語の設定が入ってます)

ということで、海外で作られたテンプレートや文書を使いはじめる前には言語を日本語環境に合わせてあげましょうというのが今日のTipsです。

オプションの「言語設定」を確認

まずは、文書ファイルの言語設定を確認して日本語に変更します。

ファイルを開きまます。そしてメニュー[ツール]-[オプション]を開いて、言語環境→言語まで移動します。 アジア諸言語の言語が「中国語(簡体字)」など日本語以外の言語になっていれば、「標準 - 日本語」に変更します。

画像の説明

ファイルを保存すれば、言語設定は終わりです。

フォントを置換する

これで終わりかと思いきや、それぞれの言語用に設定されたフォント設定は言語を変更しても変わらないので、これを置きかえる必要があります。

フォントの置換については、いくつか方法があり、オプションの置換テーブルを使う方法や、Writer文書であれば、メニュー[編集]-[検索と置換]を使って置換ができますが前者は可搬性、後者はImpressでは使用できないので、ファイルのフォント設定を直接書き換えます。 書き換えにはテキストエディタを使います。

まず、使用されているフォントを確認します。確認方法は文字設定(メニュー[編集]-[文字]など)にある「フォント」設定を確認します。自分が持っていないフォントや日本語以外のフォント名が指定されていればメモを取っておきます。

次にメニューの[ファイル]-[コピーを保存]から、「Flast XML ODF Presentation(fodp)」形式を選択。FlatODFとして保存します。

テキストエディタ(メモ帳以外)を起動して、保存したfodpファイルを開きます。 Windowsなどは拡張子の問題があるので、先にテキストエディタを起動しておき、テキストエディタからファイルを開いて読み込みます。

テキストエディタの置換機能を使って、メモしておいたフォント名を利用するフォント名に置換して保存します。

画像の説明

Impressから保存したfodpファイルを読み込み確認します。ほかに変更する部分が見つかれば、もう一度テキストエディタで置換して、問題がなくなればodpやotpなどで保存し直します。

おわりに

ちょっと面倒ですが、手間をかければ良くなるのでお試しください。


2015-12-23

_ Gnucashで家計簿をつけ始めた

Gnucashは何度か挫折したけれど、これを見てピンときたので試したら素直に入力できてしまった。で、何日かつけ始めて今に至ると。

続いている要因としては、今までの挫折経験から、レシートの細かい品目まではつけずにざっくり「食品」とかにしてるのもいいかもしれない。(細かく追える事には越したことはないけど負担になるのもツライし)

あと、GnucashのファイルをDropboxなどで共有しているとPCとAndroidの両方から利用できるので「携帯で入力して続きはPCで」ということができるようになった事も続いている要因かもしれない。

まあ、こういうのもあるし、慣れたら来年以降の動きも含めて考えよう。

_ SEALDs Tシャツ買いました

届いたのは先週だったけど日記に書いてなかったので。12XUで買えます。 気が向いたら元ネタのSonic YouthのGooもどうぞ。(思い入れとしてはDirtyのほうだけど)

Goo
Sonic Youth
Geffen
¥ 537


2015-12-27

_ 京都の忘年会+関西Debian勉強会ツアーから帰宅

いつの間にか始まって恒例になった年一回の京都忘年会と、月曜授業のせいで大学の休み時期しか参加できない関西Debian勉強会に参加してきました。 風邪と24日の授業で声を飛ばしてガラガラのひどい状態でしたが、なんとか乗り切りました。

みなさま、今年もありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします。

Tags: life

_ 「使っているデスクトップのテーマはなんですか?」という質問があったのでまとめてみた

Twitterに質問のメンションがきたので、今使っているデスクトップテーマをまとめてみました。

使っているLinuxデスクトップ環境

GNOME 3.18

  • 使っているLinuxディストリビューション: Debian Sid
  • 使っているデスクトップ環境: GNOME 3.18

Debianを使い始めた時期は忘れてしまったのだけれど、日記を見ると2001年ぐらいから使っていたようです。 その前はVine+Vine Seedで、その前はSlackware+自作日本語パッケージでした。

デスクトップ環境は、SidのGNOME 3.18ですね。 以前はKDE 4を使っていましたが、Jessieリリース後、SidでQt4からQt5への移行があり、KDE/Qt関係のパッケージ依存関係がぐちゃぐちゃになってしまったので、避難のつもりでGNOMEに移って今に至るという感じですね。

Qt4関連は、もう一掃されてKDE Plasma 5も使えるので、そろそろ戻ってもいいかなと思ったりしています。

GNOME 3のテーマ

テーマ

KDEを使っていたこともあって、KDE 5のBreezeをGTKに移植したgnome-breezeテーマを使ってます。 GNOME Shellのデフォルトテーマとも合っていて、いい感じだと思います。

Emeraldという名前のアイコンは、Breezeのフラットデザインに合うようなアイコンをgnome-look.orgで探して見つけました。 ちなみにLinuxのテーマ関係は、gnome-look.orgやkde-look.orgなどのopenDesktop.org関係のサイトで探しています。

フォント

フォント

フォントは、Sidにパッケージで入ってるNoto Sans CJK JPですね。 ヒンティングは、無効にしている方がキレイだと思います。

GNOME 3の拡張機能

GNOME 3の拡張機能は、GNOME 3のバージョンが上がるたびに非互換性で死んでいくので、インストールしているのは上の6つとgnome-shell-extensionsパッケージのものだけになりました。

GNOME 3を使っているなら、ランチャーを常時表示するDash to Dockと、左下のタスクトレイバーを上に移動するTopIconsは入れておいたほうがいいです。 それ以外はお好みでいいかと思います。

まとめ

そんな感じで現在使っているデスクトップ環境のまとめでした。

Tags: linux

2015-12-29

_ 未だ風邪なおらず

昨日はツアーから帰ってきて一日中倒れていたけど、未だ治らず。

Tags: life

_ GNOME 3.18だとGNOMEファイル(Nautilus)からGoogle Driveを扱えるよー

Google+では9月ぐらいにネタを書いてたけど、その時、SidはGNOME 3.16で「使えたらいいなー」と思っていたけど、寝ている時にふと「もうGNOME 3.18になったから使えるんじゃない?」と思って試したら使えました!

方法は簡単。GNOMEの設定を開いて「オンラインアカウント」を開きます。 +(プラス)ボタンを押してGoogleアカウントを登録して、利用する項目の「ファイル」をオンにします。

オンラインアカウント

登録したならGNOMEファイル(Nautilus)を開き、左ペインに追加されているGoogleアカウント名をクリックすると、Google Driveのファイルが表示されます。

いやっほー!うれしいー!


2015-12-31

_ 2015年もありがとうございました

今年は後半にかけて何もできない状態でしたが、2016年こそは立て直したいと思います。

みなさま良いお年を。

Tags: life

_ Ian Murdockさんが亡くなられたそう

Twitterに書いたけど、こっちにも。 2、3日前不穏なツイートがあって「どうしたのだろう?」と思ったけど残念な事になったようです。

Tags: debian

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